AppleTV+ has come, but「あれ…?」
2019年11月1日深夜よりAppleの映像サブスクリプションサービス「AppleTV +」がスタートしました。先日の発表会でも話題になっていたように「9月11日以降、新しくApple製品を購入した人は、1年間無料」は1~3ヶ月の優遇措置が多い中、とても太っ腹なサービスだな、とおもったし今もおもっています。
しかし……実際にサービスにログインしてみて、「え?」とかんじた人は多いのではないでしょうか。最初にTVアプリを立ち上げたときは、「え! トイストーリー4、名探偵ピカチュウ、エンドゲーム……す、すげー! 真打キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!」となりましたが、よく見るとそれらはこれまでのレンタル&購入のコンテンツ。あれ?
サブスクリプションの質はコンテンツです。これだけサービスが乱立している今、自分のようなシロウトでもそんな認識にを持っているし、おそらくみんなそうなんじゃないかとおもいます。
いま自分が新しくサービスに加入する場合、重視するのは、コンテンツの量、ジャンル、そしてコンテンツの質です。さらにおまけでキュレーション力かな。優先順位もこの順。
とにかく数がないことにははじまりません。とくに自分のような(元)こじらせ系は、好きな映画や番組がそもそもソフト化されていることも少なく、既存のサービスはどれも「観たいのないなー」で始まっていました。
せっかく在庫を抱える必要も売り場スペースも必要ないのに、なぜマイナー系こそ取り入れないのか。既存のサービスにはだいたいこの印象ですし、その昔、iTunes Storeがローンチされたときも、「高くて買えなかった廃盤のレア音源がこれで聴きまくれる!」と思っていたのに…と期待を裏切られたものです。
日本の古い名作、黒澤や小津、成瀬などの巨匠や、その次に名前の出るような増村保造や川島雄三、大映映画の時代劇ものなどもほとんどないのも不満でしたが、これについては「ジブリ汗まみれ」で鈴木Pが同じ質問を、某サブスク(Hulu?」に質問したところ、「昔の映画は関わっている人とコンタクトが取れなくて承諾が得られない」という答えが返ってきたと話していましたので、それが真相かも。まあでもDVDにはなってるんやから、なんとかなるんちゃうの! とおもわなくないですが、配信なんて想像もつかなかった時代なので仕方ないのかな。
ジャンルについては、多ければ多いほうがいい。ドキュメンタリーを観たい日もあればマーベルの超大作が観たい日もあるし、アニメの日もあればエロの日もあるかも。ジャンルを多くすると、それぞれの中身の数が少なくなるので、やりたくないのかもしれませんが、サービス開始時から視聴しているHuluは、そのあたりだいぶ改善されてきたなーとおもいます。Netflixも「オリジナル映画」というジャンルを作り出し、他がいまそっちに舵を切り出したのを見ると、これからはオリジナルコンテンツホルダーというのがキモになるのでしょう。実際自分も複数サービスに加入しているし、複数加入を見据えた戦略なのでしょうねー。
そしてコンテンツの質。それが一番先でしょ、という方もいるかとおもいますが、自分的にはここはそんなに重要じゃない、というか、玉石混合のほうがありがたい。
お金の大変かかったマーベルなどの超大作ももちろん観たいのですが、昔観た超低予算だとおもわれる「ヤングアインシュタイン」がもう一度観かえしたい、という日もあるじゃないですか。興行収入や一般的な評価、もっとざっく言えば、「映画の質」でセレクトしないでほしいのです。
本でいう、復刊ドットコムみたいな。Kindle以降、他サービスの顧客を囲み込みたいためだけの、雨後の筍のように現れる電子書籍サービスより、復刊ドットコムのほうがよっぽど文化に貢献してるよね。ぜひ映像界の復刊ドットコムが出てきてほしいものです。
最後はキュレーション。サブスクリプションに関してはまだその黎明期というか、やっとスタートラインに立ったという印象ですが、その点やっぱりWOWOW(サブスクールじゃないけど…)は高い&古いだけあって、キュレーションがしっかりしています。そのあたりはそのうち別に書けたら、とおもいますが、「W座からの招待状」とかね、こういうのが一個あるだけですんごく助かるわけです。WOWOWやめられないのはそういうところだなー。
長くなりましたが何を言いたいかというと。コンテンツ8個は少なすぎでしょAppleさん! ということです。
ローンチ時に8つのオリジナルタイトルのみって、どんだけ強気やねん…ふつーオリジナルじゃないコンテンツで穴埋めするやろ…とどうしてもおもってしまいますが、まあ増えていくんでしょう。そういうこともあっての1年無料なのだろう。邪推は深まっていくばかりですが。期待してます!
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